見てくれより中身!

 私の仕事場は、沢山の木が植わっていまして、今の時期は「アンズ」が実をつけています。時より屋根にボテッと落ちるので、その音がしたら拾いに行きます。この木は結構な高木で、実は見えても届きません。そこで落ちたら拾って食う。というのがお決まりなのですが、みんなで狙っているので早い者勝ちです。


鳥はもちろん、落ちて少し経つとアリさん、ナメクジ、その他沢山の虫がたかってきます。落ちた直後が食べごろです。去年は豊作で朝から沢山のアンズを収穫できましたが、味はいいが見てくれが悪く、どうも人にあげる気にならなかったのです。


体と同じだなと思いました。みてくれだけにとらわれていても、中身が伴っていないと意味がありません。やせていればいいかと言うと、必ずしもそうとは限りませんよね。太っていても健康な人は沢山いますし、少々骨が曲がっていても、元気な人は大勢います。要はその人が元気かどうかというのが問題で、見てくれはそれについてくるのだ。という考えがあるので、世の中と少しずれるところがあります。


野菜にしても、とってもキレイな形、色をしていても食べるとイマイチ。家で育てている野菜たちは、ほったらかしで勝手に育っている為、必要な栄養は自らとているのでしょう、ものすごくおいしいです。よく、虫寄らないほどまずい。なんていいますが、虫がつくくらいでないとダメでしょうね。


私たち整体をしている者は、あの人キレイ、かわいい、などと世間が言っても「どこが?」と、みるところがちょっと違うようです。そのことを素直に話すと、あまりいいことがなさそうなので、黙っていよう。


食に対しては、見てくれも大事だけど、味が最初にこないと寂しいですね。おいしいと思うものが栄養になるわけですから。