育児2

 【生まれたときの体温編】

 私たちの子が生まれたときは体温が35度しかありませんでした。これには驚きましたが、ちょっと羊水を飲んでしまったらしく、泣かずに低体温という状態です。お母さんはとても驚いたそうなのですが、助産婦さんは落着いており、的確な判断と処置で難なく経過。 


 羊水を飲んでしまったなどで、泣かない、ぐったりしている、仮死状態等の時は、うつぶせにして背中のある部分を軽くトンと叩くのですが、通常は両足を持ち、逆さにしておしりを叩きます。今回の場合は羊水を飲み込んで苦しそうだったので、すぐに吐かせて終わり。とくに叩いたりはしませんでした。


 吐くと今度は勢い良く泣き始めます。ただ、体温が低いのが問題です。これは私も知らなかったのですが、なんと“サランラップ”で頭をまきつけるんです。


 赤ちゃんの頭は大人と違って、ふにゃふにゃしています。骨がまだ完全ではなく、一部に穴のように柔らかい部分があるのです。 
このすき間が生まれるとき産道を通るのに都合が良く、それぞれの骨が屋根瓦のように重なり合って、頭全体を産道の形に合わせて出てきます。その名残が残って、ここでも呼吸をしています。


 その部分をサランラップでシャットアウトすると、皮膚呼吸をちょっと止めることになり、蒸れて体温が上がってきます。サウナに入ったときのような状態を自分の力で作るのです。それと後頭部には発熱の中枢がありますので、我々の知っているやり方としては、蒸しタオルを後頭部に当てて、熱を促進させます。これと似ているなあと思いましたが、大人でもこの方法で出来るのか!?という疑問が興味をそそります。


 熱というものは一度出てしまえば、勢いがついて自らの体温をキープし始めます。ここまで、あっという間に対応してくれたので、病院のようにどっか連れて行くとか、いちいちドクターを呼びにいくなどの「不安」を感じる前に終ってしまったので、「へぇ〜」ということで感心して見ていたほどです。


 これを見て、もしや!と思い風呂のときに活用しているのですが、それについては【風呂編】でお話します。