良いところを伸ばす

どうしてもからだをみる職業の場合「治す」という、
観念が頭から離れず、相手の悪いところを探してしまうのではないか。
続けていくうちに悪いところだけをみるようになり、
ココが悪い、あそこが硬いとあら探しをしてしまいがちです。



相手の良いところも見つけて伸ばす。
ということもあわせてみていかないと、
必ずしもよい結果につながるとは限らないと思います。



こないだ来たある女性の方。

腰椎の手術をしてしばらく入院。
その後自宅で静養して、
最近になって少しずつ体を動かすようにし始めたそうです。


しばらく動かしてないことから、
体は硬く、あちこち痛い。
そんなところに運動のとき無理をしてしまい、
肩を痛めてしまった・・・・


そんな方に、
「腰が悪いですね」
「背中が硬いですね」
なんていえません。
悪い悪いと本人が思いこみ、わかっているのですから。


その方には体操を通じてできることを素直に認めて、
伸ばしていくことを中心に指導しました。
やってもらえると思ってきたのに、
逆に自分で一生懸命動いてもらったわけです。


自分で動いて気持ちがよい感じをつかんだその女性は、
あきらかに目の輝きが違います。
病院でも散々リハビリだなんだとやってこられたことでしょう。
自分でどうにもならないから、ここに来たのだろう。
でも私はあえて動いていただきました。
それが本人の良いところを伸ばし、
自分でできるという自信につながると思ったからです。
その一つの方法が整体体操です。
改めて整体体操のすばらしさを感じた日でした。